楽天証券は、ネット証券として多くの投資家に利用されています。その理由を、初心者から上級者まで満足できるサービスや、楽天経済圏の一部としての強みを含めて詳しく解説します。この記事では、楽天証券の利用者目線から見たメリット・デメリットを紹介し、楽天証券が他社に比べて優れている点や注意すべき点についても深掘りしていきます。
楽天証券とは?楽天経済圏との深いつながり
楽天経済圏とは?
楽天経済圏は、楽天グループが提供する様々なサービスを活用し、生活全般において楽天のサービスを利用することで効率的に楽天ポイントを貯め、そのポイントを生活費や投資などに活用することで得られるメリットが大きい仕組みを指します。
楽天経済圏の中では、以下のようなサービスが代表的です。
楽天サービス | 説明 |
---|---|
楽天市場 | インターネットショッピングモール |
楽天カード | クレジットカードによる支払いでポイントを貯める |
楽天トラベル | ホテルや交通手段の予約サイト |
楽天銀行 | ネット銀行での口座開設・預金・振込など |
楽天モバイル | 通信サービス |
楽天証券もこの経済圏の一部を担っており、楽天市場や楽天カードで貯めたポイントを投資に活用できるというメリットが多くの人に支持されています。
楽天証券の基本情報
楽天証券は、ネット証券としての利便性と楽天グループのサービスとの連携が強みです。手数料の低さや、ポイントを活用した投資ができる点などが大きな特徴です。
楽天証券のメリット
楽天証券には、多くのメリットがあります。特に、他の証券会社と比較して楽天ポイントの活用や、充実した取引ツールが大きな利点です。ここでは、楽天証券の特に注目すべき6つのメリットを詳細に解説します。
メリットその1 取り扱いしている商品の数が豊富
まずは、以下の楽天証券のHP画面をご覧ください。
(楽天証券より)
楽天証券の大きな強みは、取り扱い商品の豊富さです。国内株式だけでなく、アメリカを含む外国株式、そして投資信託やFX(外国為替証拠金取引)、さらにはNISA、**CFD(差金決済取引)**など、投資の選択肢が非常に幅広い点が特徴です。
例えば、投資信託だけでも約2700本以上の銘柄があり、その中から手数料が安い「ノーロード型」の投資信託や、運用実績が高いファンドを選ぶことができます。これにより、初心者から上級者まで幅広い層に対応した商品が提供されています。
国内外の投資対象が揃っていることは、リスク分散の面でも非常に大きなメリットです。外国株に興味がある方でも、楽天証券なら手軽に米国株や中国株などを取引できます。
投資商品 | 説明 | メリット |
---|---|---|
国内株式 | 東証に上場している企業の株式 | 手数料が安い、スマホでも簡単に取引可能 |
外国株式 | 米国や中国の株式 | 米国市場の高成長企業にも投資可能 |
投資信託 | プロが運用するファンド | 初心者でも少額から分散投資可能 |
NISA | 非課税で投資できる口座 | 節税しながら資産を増やせる |
FX | 通貨の売買で利益を狙う | 少額から始められ、レバレッジを活用可能 |
初心者にも安心の「NISA」制度
楽天証券では、NISA(少額投資非課税制度)も取り扱っています。NISAは、年間120万円までの投資利益が非課税となるため、特にこれから投資を始める初心者におすすめの制度です。
メリットその2 楽天ポイントの活用ができる
楽天証券が他の証券会社と一線を画しているのが、楽天ポイントを使って投資ができるという点です。普段の生活で貯めたポイントを現金代わりに投資へ回すことができるため、現金を使わずに気軽に投資をスタートできます。
例えば、楽天市場での買い物や楽天カードの利用で得たポイントを、楽天証券の投資信託や株式に投資できます。これは、特に初心者にとって大きな魅力です。現金を使うことに抵抗がある方でも、ポイントであれば気軽に投資を始めやすいのです。
- 楽天ポイントを現金代わりに投資可能
- ポイントでの投資がSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象となり、楽天市場での買い物の際、ポイント還元率が+1倍アップ
メリットその3 取引で楽天ポイントがたまる
取引手数料の1~2%のポイントをためることができます。
楽天証券の大きな特典として、取引手数料に応じて楽天ポイントがたまる仕組みがあります。例えば、株式や投資信託の取引を行うごとに、手数料の1~2%が楽天ポイントとして付与されます。
この仕組みは、他の証券会社と比較しても非常にユニークであり、楽天経済圏を活用するユーザーにとっては、ポイントを貯めるという観点からも非常に魅力的です。通常の買い物でたまるポイントを投資に回し、さらに投資によってポイントをためるという**「ポイントの循環」**が可能です。
サービス | 内容 | メリット |
---|---|---|
取引でポイントがたまる | 手数料の1〜2%の楽天ポイントが付与 | 取引するごとにポイントを獲得 |
楽天市場での利用 | 獲得したポイントを楽天市場で使用 | 日常の買い物に使える |
メリットその4 楽天カードで投資信託の積み立てができる
楽天証券では、楽天カードを使った投資信託の積み立てが可能です。これにより、毎月最大5万円までをクレジットカードで積み立てることができ、その際に楽天カードのポイント還元も受けられます。通常の買い物で貯めたポイントに加え、積立投資でポイントを貯めることができるため、効率的な資産形成が可能です。
- 毎月最大5万円まで積み立て可能
- 1%のポイント還元で、投資の効率がアップ
- 定期的な積み立てで資産をコツコツ増やせる
積立投資は、時間の分散ができるため、リスクを抑えながら長期的に安定した運用を目指せる点が魅力です。また、クレジットカード決済で積み立てを行うことで、手間を省きながら自動的に資産形成を続けることができます。
メリットその5 無料で高機能取引ツールを利用できる
楽天証券の取引ツール「MARKETSPEED」は、初心者から上級者まで幅広い層に対応した高機能ツールです。特に、リアルタイムでの株価表示やニュース配信、四季報や日本経済新聞などの最新情報を活用できる点が非常に魅力です。
MARKETSPEED I/IIの機能
- リアルタイム株価やニュース配信
- 四季報や日本経済新聞などの情報提供
- 豊富なテクニカル指標(移動平均線、MACD、ボリンジャーバンドなど)
- カスタマイズ可能なチャート表示(色やスタイルを自由に設定)
- 複数画面での分割表示が可能
また、これらの機能を全て無料で利用できるという点も大きな魅力です。他の証券会社では、有料となることが多いこうしたツールを、楽天証券では無料で提供しています。
ツール名 | 機能 | 利用料金 |
---|---|---|
MARKETSPEED I/II | リアルタイム株価、ニュース、四季報など | 無料 |
カスタマイズ自由度の高さ
「MARKETSPEED」では、チャートの自由なカスタマイズが可能です。ローソク足や移動平均線の色、画面レイアウトなどを自分好みに設定できるため、使い勝手の良いトレード環境を作り上げることができます。
例えば、複数のチャートを同時に表示して異なる銘柄の動きを確認したり、テクニカル分析を行って投資判断に役立てることができる点が魅力です。
メリットその6 楽天証券アプリが使いやすい
楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」は、iPhoneやAndroidに対応した無料の高機能アプリです。このアプリは、最大1000銘柄の登録ができ、さらに15種類以上のテクニカル指標を表示することができます。スマホでの操作が簡単で、アラート機能を活用して取引のタイミングを逃さない点も優れています。
機能 | 説明 |
---|---|
銘柄登録 | 最大1000銘柄まで登録可能 |
テクニカル指標 | 15種類以上の指標を表示 |
アラート機能 | 価格やニュースで通知を受け取り、すぐに取引 |
楽天証券のデメリット
楽天証券は多くのメリットを提供している一方で、他の証券会社と比較した際にいくつかのデメリットも存在します。ここでは、楽天証券を利用する際に注意しておきたい点について詳しく解説します。
デメリット1:IPO銘柄の取り扱いが少ない
楽天証券のデメリットの一つとして挙げられるのが、IPO(新規公開株)銘柄の取り扱いが少ないという点です。IPOは、上場直後の企業の株式で、高い成長性や短期間での値上がりが期待できるため、多くの投資家が注目する商品です。
しかし、楽天証券ではIPOの取り扱い数が他の証券会社と比べて少ない傾向にあります。IPOに特化して投資を行いたい場合、他の証券会社を利用することも検討する必要があるでしょう。
他の証券会社との比較
証券会社 | IPO取り扱い数 | 特徴 |
---|---|---|
楽天証券 | 少なめ | 楽天ポイントを利用した投資が可能 |
SBI証券 | 多い | IPOの取り扱いが豊富で、抽選システムが充実 |
マネックス証券 | やや多い | 完全抽選方式で初心者にも公平なチャンス |
IPOを重視する方にとっては、楽天証券の取り扱い数はやや物足りないかもしれませんが、IPO投資をメインとしない一般的な投資家にとっては、それほど大きなデメリットではないでしょう。
デメリット2:取引ツールの使いこなしには慣れが必要
楽天証券の取引ツールは、機能が充実している一方で、使いこなすためには多少の慣れが必要です。特に「MARKETSPEED」や「iSPEED」など、カスタマイズ機能が多いため、最初は操作に戸惑うこともあるかもしれません。
初心者が感じるハードル
- 多機能ゆえの複雑さ:MARKETSPEEDは多くの機能を備えており、株式投資やテクニカル分析に慣れていない方にとっては最初に設定すべき項目が多いと感じるかもしれません。
- カスタマイズ前提:画面レイアウトやチャートの設定など、カスタマイズ前提の部分が多いため、最初はどの設定が最適か迷うこともあるでしょう。
対策:初心者向けガイドやサポートの活用
しかし、楽天証券では初心者向けのガイドやチュートリアル動画が充実しているため、これらを利用することで少しずつ慣れていくことができます。最初は基本的な設定から始め、必要に応じて自分好みにカスタマイズするのが良いでしょう。
また、楽天証券にはサポートセンターもあるため、困ったときには電話やチャットで問い合わせができる点も安心です。
デメリット3:商品ごとに異なるアプリの使用が必要
楽天証券のもう一つのデメリットは、商品ごとに異なるアプリを使用する必要がある点です。楽天証券では、株式、FX、先物、CFDなどの異なる投資商品ごとに専用のアプリが提供されており、取引を行う際にはその都度アプリを切り替える必要があります。
例えば、株式の取引は「iSPEED」アプリ、FXの取引は「楽天FX」アプリ、先物取引は「マーケットスピードII」など、取引商品に応じて複数のアプリを使い分ける必要があります。
アプリの使い分けが面倒になることも
初心者の方や、複数の商品を同時に取引する投資家にとっては、アプリを頻繁に切り替える手間が発生するため、煩雑に感じることがあります。これにより、特に初心者の方にとっては操作性が少し難しいと感じるかもしれません。
他の証券会社との比較
他の証券会社では、一つのアプリで複数の商品を取引できるシステムを提供しているところもあります。そのため、取引の効率を重視する方にとっては、他社のシンプルな操作性と比較して、楽天証券のシステムはやや複雑に感じられるかもしれません。
楽天証券はどんな人に向いている?
ここまで、楽天証券のメリットとデメリットを詳しく解説してきましたが、楽天証券が特に向いているのはどのような投資家でしょうか?以下では、楽天証券を選ぶべき人の特徴をまとめました。
楽天サービスを日常的に利用している人
楽天市場や楽天カードを日常的に利用している人にとって、楽天証券は非常に相性が良いです。普段の生活で貯まった楽天ポイントをそのまま投資に活用でき、さらに取引で楽天ポイントが貯まるという**「ポイントの循環」**が可能なため、楽天経済圏のユーザーにとっては大きなメリットとなります。
楽天ポイントを活用して資産を増やす
例えば、以下のようなライフスタイルの人には、楽天証券が特におすすめです。
- 楽天市場で頻繁に買い物をする
- 楽天カードをメインで使っている
- 楽天トラベルや楽天モバイルなど、楽天のサービスを多く利用している
これにより、楽天ポイントの利用範囲が広がり、ポイントを効率的に貯めるだけでなく、そのポイントを資産運用に活用できる点が最大の魅力です。
少額から気軽に投資を始めたい人
楽天証券は、少額からの投資を始めたい人にも向いています。特に、投資信託や楽天ポイントを使った投資など、ハードルが低く設定されているため、初めての投資でも安心して始めることができます。
投資信託の積み立てやポイント投資で気軽にスタート
楽天証券では、100円から始められる投資信託や、楽天ポイントでの投資が可能です。これにより、投資に対する心理的なハードルを下げ、初心者でも無理なく少額投資を実践できます。
まとめ:楽天証券を使うべき理由
楽天証券は、楽天経済圏との連携や手数料の安さ、取引ツールの充実など、多くのメリットを持つ証券会社です。特に、楽天ポイントを活用した投資や少額からの積み立て投資が可能な点が、多くの投資家に支持されています。
ただし、IPOの取り扱いが少ない点や、取引ツールに慣れるための時間が必要な点は、初心者にとって少しハードルとなる部分です。しかし、これらのデメリットを踏まえても、楽天サービスを日常的に利用している人や、少額から投資を始めたい人には非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1:楽天ポイントでの投資はどのように始めればよいですか?
楽天ポイントを使った投資は、楽天証券の口座を開設した後に、投資信託や国内株式の購入時に「楽天ポイントを使う」を選択することで簡単に行えます。100ポイントから利用可能で、現金と併用して投資することもできます。
Q2:楽天証券の手数料は他の証券会社と比べて安いですか?
楽天証券は、特に国内株式の売買手数料が安いことで知られています。また、投資信託の購入手数料も一部無料(ノーロード)となっているため、手数料面では他社と比較しても競争力があります。
Q3:IPOに投資したいのですが、楽天証券は適していますか?
楽天証券はIPOの取り扱い数が他社に比べて少なめです。そのため、IPO投資をメインに考えている方は、SBI証券やマネックス証券など、IPOに強い証券会社を検討することをおすすめします。